「小さな黒板プロジェクト」の目的

●発展途上国における、貧困の負の連鎖は非常に大きな問題です●

基礎教育を受ける機会を十分に与えられなかった子ども達は、読み書き・計算ができないまま大人になってしまいます。その為、収入の安定した良い仕事に就く機会が奪われ、いつまでも経済的に苦しい生活を強いられる事になります。さらに、自分達の子どもにも、十分な基礎教育を与えることができず、貧困が子・孫の世代まで連鎖する悪循環に陥ってしまいます。

「小さな黒板プロジェクト」では、貧困の負の連鎖を断ち切るために、日本の学校で使い古された「黒板」を再利用して、発展途上国の基礎教育の向上を支援しています。

日本の教室ではおなじみの黒板ですが、これまでは古くなった黒板は産業廃棄物として廃棄されるのみでした。RICEでは黒板メーカー・学校教育関係者・大学・他のNPO/NGOと連携して、使い古された黒板をA4サイズの「小さな黒板」として再生し、発展途上国の基礎教育向上に役立てます。

「紙と鉛筆」が貴重な子ども達にとって、「小さな黒板」はとっても便利な学習ツールになります。文字や計算を何度も書いては消して練習をし、読み書き・計算をおぼえます。

このように、RICEは日本国内の教育環境の改善を通じて、発展途上国の基礎教育向上に役立つ活動を目指しています。

日本の学校で使い古された黒板が、A4サイズの「小さな黒板」となって、遠いアフリカの学校で大活躍してます

<日本の学校教育環境の改善が、発展途上国の学校教育環境の改善に繋がっています>

ここコンゴ民主共和国、ACADEX小学校では小さな黒板が大活躍です。

小学校では各クラスに設置されている大きな黒板を使って、先生方が授業を進めて行くという様に毎日、日本と同じような光景が繰り広げられています。

小さな黒板は2年生までの低学年のクラスで毎日使われています。 倉庫に大事にしまわれている小さな黒板を管理するのは高学年の子ども達。 低学年のクラスをまわり、その日使う黒板の数を数え運びます。 今日は誰が管理して誰が配ろうか‥黒板係は大人気の役職です。

幼稚部そして低学年のクラスでは、学習の基礎固めとなる文字の練習や数字の書き取り、計算などが授業の中心。ノートとペンはとても貴重で、できれば板書で使いたい大切な学用品です。

学習の基礎となる文字や数字や計算は、繰り返し書きながら覚えて行くもの。 小さな黒板は学習の繰り返しを可能にしてくれるうってつけのツールとしてとても重宝されています。

消しては書いて、消しては書いて‥
小さな黒板を使って学んだ子ども達はスポンジの様に知識を吸収して行きます。先生が子ども達一人一人、小さな黒板に書かれた文字をチェックをしながら言葉を交わして行きます。 毎日見られる微笑ましい光景、この一対一の小さなコミュニケーションが先生と子ども達の信頼をつないでいくのです。

小さな黒板からは学習要素だけではなく、大きな心のつながりも育まれています。
今も遠いアフリカの地で、小さな黒板は大活躍しています。

関連リンク:
http://hasebeken.sfc.keio.ac.jp/congo_acadex/

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